オーストラリアのラグビー界が窮状に立たされているようだ。
ラグビーユニオンの選手たちが作る団体、Rugby Union Players Associationからオーストラリア協会サイドへ42%の賃金カットを提案したところ、協会サイドは契約している192人のプレーヤーに対し65%の賃金カットを求めているとのこと。
ただでさえラグビーユニオンの人気低迷が課題とされているオーストラリア、新型コロナウイルスによりラグビーユニオンの選手たちは窮地に陥っています。
選手と協会との対立が深まっている中、日本に活躍の場を移した元オーストラリア代表ワラビーズのSHウィル・ゲニアが発言しています。
新ヘッドコーチにデイブ・レニーを迎えたことや、イズラエル・フォラウの件が解決したことなど、今後のワラビーズに対しワクワクしていたと語ったゲニア。
everyone is so willing to throw each other under the bus as opposed to wanting to work together to find solutions
お互いを裏切り合うのではなく共に解決策を見付けようじゃないか、そんなレジェンドからの悲痛な訴え。
日本もうかうかしてはいられない。トップリーグ各チームを支えている会社の経営状況が著しく悪化しているであろう現在、コスト削減の槍玉に上がるのは常にスポーツからだ。しかも現時点でリーグ再開の目処が立たないとなれば、まだ企業が財政面で多くを支えているトップリーグとしては、オーストラリアと同じように選手たちの給与カットは避けられない。それだけではない。日本ラグビーのプロリーグ発足も残念ながら計画変更せざるを得ないだろう。
しかし、だ。この機にもう一度SANZARと交渉してみてはどうか。このような事態が起きたときに日本が参加しているか否かは、SANZAAR全体にとって良い意味でリスクヘッジになる。今シーズンのサンウルブズの試合についても、ニュージーランドやオーストラリアで開催されている試合よりも観客が入っているように感じた。何なら財政的に厳しいオーストラリア協会とタッグを組んでも良いのでは。サンウルブズをきちんと存続させるのは勿論、これまで以上にオーストラリアからトップリーグへ選手を迎え、出場規制も緩めるなど、やれることはたくさんある。
STAY HOMEしつつも、未来を考え抜くことを止めてはいけない。