南アフリカ強し、苦しむニュージーランド -ROUND2 スーパーラグビー2020-

南アフリカの充実が目立つ

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まだROUND2までの結果でしかないが、ワールドカップ優勝の勢いそのままに、南アフリカ勢が調子が良いように観える。同じく南アフリカカンファレンスに属するジャガーズ改めハグアレスも調子が良い。ハリケーンズに負けこそすれ、SOドミンゴ・ミオッティ(Domingo Miotti)が持つ、独特のタイミングでのパスや正確なキックスキルは若きファンタジスタの登場を予感させるものだ。

ブルズ以来の南アフリカ勢の優勝なるか

特にシャークスとストーマーズの充実には目を見張るものがある。まだシャークスの試合はJ SPORTSでの放送がなく、結果しか見てはいないが、早速ROUND2でハイランダーズから大差で勝利を奪っている。ストーマーズにいたっては、ROUND1でハリケーンズをシャットアウト、0点に抑えて勝利した。ROUND2の対ブルズ戦も続けてシャットアウト。ワールドカップそのままの南アフリカらしい、前に出るディフェンス、そして前に出るだけでなく戻りも早くて献身的だ。その象徴は、何と言ってもWorld Rugby Awards 2019でPlayer of the Yearに輝いた、FLピーターステフ・デュトイだろう。

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ボールのある所にはたいてい顔を出し、相手にラインブレイクされたと思ったら画面の端から飛んできてタックルする、そのような場面たいていはこの人、デュトイだ。並のフランカーの二人分は優に超える。ROUND1での怪我でキャプテンのFLシヤ・コリシを欠いたものの、ライバルのブルズを0点に抑えつけた。

そして今年のスーパーラグビーには、サンウルブズのCTBベン・テオもそうだが、ヨーロッパから選手が多数参加している。ストーマーズには元ウェールズ代表不動の12番、CTBジェイミー・ロバーツが加入し2試合とも先発している。

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ウェールズ代表としても、ペネトレーターとしてボールを持ったら強く前に出るプレーを真骨頂にしていたロバーツ。南アフリカラグビーにフィットしないわけがない。バタバタしたような局面になった時にはこのようなベテランにボールを渡すことで、チームのリズムを取り戻しやすいはずだ。ワールドカップ2019日本大会には出場できなかったロバーツだが、今シーズンを南アフリカのチームで過ごすことは、2021年のブリティッシュアンドアイリッシュライオンズの南アフリカ遠征を考えると、適切な判断と言えるだろう。ヘッドコーチとなるガットランドもチーフスに居り、対戦相手となるスプリングボクスの選手とは常日頃から体をぶつける間柄だ。ストーマーズで活躍することが最大のアピールとなる。

他にも次代のスターとなるであろうSHハーシェルヤンキースもおり、俄然、ストーマーズは優勝候補として浮上してきた。

シャークスも2連勝と調子が良いようだが、如何せん、J SPORTSでの放送がしばらくない模様。早いところ試合を観てみたい。

ぱっとしないニュージーランド

ROUND2では早速、ディフェンディングチャンピオンクルセイダーズがチーフスに敗れた。J SPORTSでの放送がなく試合内容は把握できていないが、やはり今年のニュージーランドカンファレンスは荒れ模様となりそうだ。例年になく元オールブラックス選手や、今後オールブラックスに選出されないだろうと判断した選手が日本を始め海外へ出てしまい、さすがのラグビー王国ニュージーランドでも選手層が薄いように観える。

スーパーラグビーとは少し離れてしまうが、オールブラックスのセレクションを考えると、新ヘッドコーチのイアン・フォスターも頭を悩ませているようだ。

特にFW第3列の人材不足は深刻だ。FLアーディー・サヴェアは怪我で欠場中。FLサム・ケイン以外はみな海外へ出た。リザーブ含めて6番と8番の候補が居ない。一時的とは言え、LO陣(サム・ホワイトロック、ブロディ・レタリック)も日本へ来てしまっており、スコット・バレットと誰が組むのか。スーパーラグビーを通じて次なるオールブラックス候補が出てきて欲しいところではあるが、南アに押されている現状を打破していけるかどうか、ROUND3以降も目が離せない。