雪舞う秩父宮での激闘2試合 -第2節 ジャパンラグビートップリーグ2020-

雪の秩父宮に15,000の観客

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https://www.top-league.jp/schedule/convention/5961/

寒い中、この日秩父宮に行かれたファンの皆さんは当たりでしたね。2試合ともに接戦で、ディフェンスが固く、最後の最後までトライを取りに行こうとする、熱くなれる試合だったと思います。

三菱重工、あと一歩

三菱重工キヤノンの試合。第1節の対ドコモ戦で惜しくも敗れている三菱としてはぜひとも勝利しておきたい相手。同じくキヤノン神戸製鋼に完敗、そこで見えた課題をどの程度修正できているかを確かめたい。

前半は15-10で三菱リードで折り返したものの、後半にキヤノンが逆転。三菱は後半、無得点のままノーサイド。三菱の中核を担うCTBマイケル・リトルにもっとボールを預けたかった。J SPORTS解説の小林深緑郎さんに言われて思い出したが、7番で先発していたFLヘイデン・ベッドウィルカーティス、彼は2018シーズンのクルセイダーズ優勝メンバーだ。FINALの対ライオンズ戦においても6番で先発し東芝のFLマット・トッドやトヨタNo.8キアラン・リードと共にFW第3列を担っていた。そりゃあプレーが素晴らしいはずだ。現役ニュージーランド代表のLOジャクソン・ヘモポもさすがの個人技を観せてくれていた。しかし、これら能力ある選手の連携がまだ観られない。一気にレベルアップした今シーズンのトップリーグでは、さらにチームの一体化を進め、どこで勝負するのかを明確にしていきたい。

キヤノンマンオブザマッチにも選ばれたSH田中史朗が終始大声で指示を出し、ゲームメイクしていた。こちらもまだまだ熟成されていない感が強いが、日本代表ハーフ団とCTBジェシー・クリエルやFBエスピー・マレーの個人技を組み合わせて、なんとか勝利にこぎつけた。第3節、連敗のNEC相手に目指しているラグビーを観せて欲しい。

NTTコムはもはや強豪だ

前半は12-0で折り返し。つい昨日、レフリーについて記事を書いたせいか、レフリングとそれに対する選手の反応を注視してこの試合は観ていました。

NTTコムがレフリーから何度か注意をされた後、ブレイクダウンできちんとレフリー(ちなみに、この試合もレフリーは塩崎公寿さんだった)とコミュニケーションを取りながらプレーできており、非常に好印象を持つと同時に、ペナルティが頻発しないことにより試合が引き締まる。世界最強の2番、HOマルコム・マークスですらジャッカルしながら塩崎さんの顔を見ていたのは印象的だった。さすがはNTTコミュニケーションだ。

WTBテビタ・リーの速攻からCTB梶村祐介のトライでサントリー先制。前半終了間際にはFB松島幸太朗が右サイドへ切り込みディフェンスを引き付ける。後、左サイドで待っていたNo.8テビタ・タタフへ渡り、強くも柔らかな身のこなしでディフェンスを一人二人振り切って、リーへ渡してトライ。タタフは第1節の対東芝戦でも良い仕事をしていたし、今後もこのレベルのパフォーマンスを続けられれば代表にお呼びがかかるだろう。

前半もあっという間の40分だったが、後半も引き続き激闘が続く。この時間になると雪ではなくみぞれだったように観えたが、そんな中でもポロポロとハンドリングエラーも目立たない、ひたすら激しいブレイクダウンの連続。ふいに、トップリーグ決勝の常連、三洋電機東芝の試合を思い出してしまった。三洋のヒーナンと東芝の大野がやりあってた場面が思い出される。そのくらい、昨シーズンまでは、開幕戦やプレーオフなど、何かが懸かっているような試合以外では、なかなか観ることのできない光景だったと思う。特に助っ人外国人のモチベーションが非常に高い。以前のソニー・ビル・ウィリアムズやマア・ノヌーなどは、7割程度の力でゆるーくラグビーをしていたように観えた。それでも充分スゴかったので楽しく観ることができたわけだが、今はそうはいかない。マークスやCTBサム・ケレビもこの試合、フル出場だ。通常はFW第1列は交代するものだが、最後までフル回転だった。しかもこの試合はボーナスポイントを巡る攻防が続き、85分を超えて尚プレーが続いていたように記憶している。助っ人と言えど、そこまでやらないと通じない程にトップリーグ2020のレベルは高いということだ。

スクラムで得たフリーキックNo.8アマナキ・レレイ・マフィが速攻で持ち出し、鋭角に走り込んできたCTB池田悠希に短く速いパスを渡し、トライ。

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https://www.ntt.com/rugby/matches/2019/192002/report.html

一時は15-10でNTTコムサントリーを射程圏内に捉える。SO小倉順平のやや中途半端なコンテストキックを松島に難なくキャッチされた場面はNTTコムとしては悔いが残るだろう。NTTコムの選手は誰もプレッシャーをかけに行くことができず、松島に最初に辿り着いたのは蹴った小倉だった。それが起点となり59分にWTB中鶴隆彰のトライに繋がる。この日の小倉はいまいちだったように思う。SO起点のパスも受けての間合いと合っていないシーンが何度となく観られた。次節に期待したい。

コンバージョンも決まって22-10。つまりここから20分超、両者に点は入らずノーサイドとなったたわけだ。それがこの試合の激闘っぷりを表している。昨シーズンまでのトップリーグでは、リーグ戦の1つの試合でここまで選手一人一人が出し切れない。途中でどちらかが力尽き、ダラダラとした試合で終わってしまう。この20分超はまさに互角の攻防であり、NTTコムが強豪の仲間入りを完全に果たした瞬間だった。

寒い中集まったファンの皆さん、行ったかいありましたね。

ちなみにこの試合は「deleteCマッチ」として位置づけられていました。

リアリーファノ、アンバサダーとしてうってつけですね。わたしも微力ながら応援していきたいと思います。

早くも運命の時は来た

第3節の注目カードは何と言っても1.26(日)ノエスタで行われる神戸製鋼サントリーだ。サントリーは全てを懸けてくる。第1節で東芝に敗れ、NTTコムとも激闘を繰り広げたサントリーの第3節への入り方は非常に良い。王者神戸に心の隙があるならば勝機は十分にあるか。第2節のヤマハ対神戸の試合を観て、改めて展望を書きたい。