ハンズのクオリティが高すぎる神戸 -第1節 ジャパンラグビートップリーグ2020-

ワールドカップそのままのファンが集まったユニバ

23,004人東芝サントリーの21,564人を超える、第1節最多のファンがまさしくワールドカップ同様の雰囲気をユニバで作り上げてくれた。それに応えるように、最後までボールが目まぐるしく動く、観ていて楽しいラグビーだったと思います。

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ニュージーランド仕様がさらに強くなった神戸

コーチ、選手ともに増えているので当たり前ではあるが、日本人選手も含めて、スーパーラグビーニュージーランドのチームを観ているような気持ちになった。

キヤノンはSH田中・SO田村のハーフ団とその周囲とのリンケージが、まだうまく取れていないようには感じたが、トライを獲ったシーンはとても良かった。しかし神戸とキヤノンとの決定的な違いは一人ひとりのハンズだったように思う。

神戸はランをするのかパスをするのか、迷いがない。パスをする際には、きっとそこに味方の選手がフォローしてきてくれているはず、といった感じでスペースにボールをポンポン放る。あっという間にボールが端から端まで渡る。そして一人ひとりのオフロードスキルも高いので、パスを受け取ったランナーが必ずゲインできる。このあたりがニュージーランドっぽく観えるのかもしれない。

名前を上げればきりがない

J SPORTS解説の大西将太郎さんも仰っていたが、神戸は注目選手だらけなので、各選手について触れようとすると、ほぼ全員について書かないといけない。試しにやってみます。

まずはSH日和佐篤のさばきが素晴らしかった。サントリーでバリバリにやっていた頃を彷彿とさせる。代表に選ばれなかった悔しさなのか、プレーの一つひとつがハングリーさで満ちていた。この人が神戸の高速テンポを作り出したのは間違いない。

マンオブザマッチに選ばれたFLトム・フランクリンは200cm/115kg。

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ロックとしてチームのHPには記載されているが、この試合では6番で出場。南アフリカ代表のピーターステフ・デュトイも200cmでブレイクダウンに常に顔を出す選手だが、この日のフランクリンも献身的に仕事ができていた。同じくロックとして記載されているNo.8タウムア・ナエアタも、昨年の中島イシレリを彷彿とさせるような強力なボールキャリーを観せてくれていた。

センターはCTBリチャード・バックマンCTBラファエレティモシーのコンビ。バックマンは、ランにハングリーさが本当ににじみ出ていて、こんな良い選手だったかなあと改めて感じた。ラファエレも既に神戸にフィットしており、今後さらにチームに溶け込み余裕を持ってスキル全開でプレーするようになると、神戸においても不動の13番となるのは確実。

FB山中亮平もワールドカップの経験を経てか、ダイナミックさにブレーキをかけることなく、自信を持ってプレーしていたのが印象的だ。

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早稲田の頃からビッグゲームになるとプレッシャーに弱い部分が観られていたが、このゲームを観てもそんな部分は完全に払拭された。サントリーのFB松島のポジションにもよるが、代表の15番はしばらくこの人で良い。

新加入で早速フルタイムでプレーしたLOブロディ・レタリックも、要所要所でその強さと器用さを観せてくれた。

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パナソニックとの試合では、LOサム・ホワイトロックとの対戦が楽しみだ。

そして、SOダン・カーター

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他の14人が気持ちよく走れるのは、この人が広い視野で、実はゆるやかにゲームメイクしているからに違いない。そう勘ぐりたくなるくらい、カーターが絶対的な存在とは映らず、他の選手が充分に目立っている。もちろん内へ返す早いパスや、スペースへの小さいキックでバックマンに取らせるなど、カーターのプレーそのものも見逃せない。が、おそらくはコミュニケーションで、14人を適切にモチベートし、現場監督として動かしているのだろう、と勝手に想像している。

リザーブから入ったWTBアタアタ・モエアキオラも山中からパスをもらって走る場面など、ワールドカップに出場できなかった分、全開のプレーを観せてくれていた。

以上、書いてみたら9人になった。。。

やはり優勝候補筆頭は間違いない

開幕前に以下を書きましたが、やはり想像通りかそれ以上に神戸製鋼は強い。

ニュージーランド仕様の高速ラグビーを展開する神戸、ボールを持たれてポゼッションを多く取られてしまうと、相手チームに勝ち目はなくなってくる。起点となるSH日和佐にプレッシャーを掛け続けるなど、対神戸製鋼のプランを周到に準備していかないと、あれよあれよという間に、トライを量産されてしまうだろう。

第2節は静岡での対ヤマハ戦となる。

しかし、LOグラント・ハッティング、SOヘイデン・パーカーなど、まだまだファーストチョイスで出場しておかしくない選手がゴロゴロいる神戸製鋼コベルコスティーラーズ。多少の怪我人が出た程度ではこの強さに変わりはないだろう。

キヤノン南アフリカ代表CTBジェシー・クリエルを始め、助っ人とのリンケージを高め、ハーフ団を中心にチームとしてまとまっていきたい。第2節は秩父宮での対三菱重工戦である。