【ラグビーワールドカップ2019】Match 14 アイルランドの裏をかいたポゼッションへの執着

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9.28(土)静岡、これも忘れられない日となりましたね。

こればかりは結果を書いてしまいます。

 日本代表 19-12 アイルランド代表(前半9-12)

2015年のブライトンの奇跡に続き、Shizuoka Shock(静岡の衝撃、と訳せばよいでしょうか)と海外メディアが呼んでいます。

前半、落ち着いた入りをしたものの、アイルランド代表にアドバンテージが出ると、コンテストキックというかキックパスですかね、を蹴られ2つのトライを奪われました。2つ目はNo.8アマナキ・レレイ・マフィが防いだように見えましたが、ベテランFBロブ・カーニーに押し込まれました。

しかし、SHコナー・マレーが蹴らない。コンテストキックを蹴らない。とこのあたりで疑問が生じる。試合後に、J SPORTS解説をされていたサントリー元監督の沢木敬介さんが、マレーにコンテストキックを蹴らせるような場面を日本代表が作らせなかった、と仰っていました。

 

ここからは私なりの理解ですが、日本代表はキックを旗頭にして、エリアも取る、相手の裏も取る、という戦術をこの4年間見せてきましたが、この試合では4年前を彷彿とさせるようなポゼッションラグビー、ボールをできるだけ長い時間保持する、ことを戦術の柱にしたのでは、と考えます。

アイルランド代表、ジョー・シュミットHCも日本のキック戦術には充分対抗できる、と睨んでいたと思います。日本がコンテストキックのハイボールキャッチに弱いのは9.6熊谷でも、9.20東京の開幕戦でも明らかでした。

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しかしマレーは蹴りませんでした。なぜか。蹴った後に日本代表が蹴り返してくることをアイルランド代表は期待してたと思います。そこからのカウンターを絶好調のWTBジェイコブ・ストックデイルに大外で回せば日本代表は相当苦戦したのではと考えます。

この日の日本代表はとにもかくにもポゼッション。一度手にしたボールは簡単には蹴りません。ゴール前に攻め込まれた時以外は、前半終了間際のHO堀江のグラバーキックがあったくらいではないでしょうか。蹴らない日本にボールを与えてしまってはカウンターでの攻略ができない、であればFWでゴリゴリ攻めていこうと考えたアイルランド。しかし日本代表の献身的な鉄壁ディフェンスを攻略できませんでした。

日本代表のブレイクダウンへの働きかけも強く、マレーが自分のタイミングで蹴ることが難しかったのかもしれません。

この時点でアイルランドのアタックは完全に手詰まりになります。後半、疲労が見えてきた中ではストラクチャーに則ったパスではなく、ただ隣に居る味方へのパス、にしか素人目にも映りませんでした。

ではアイルランドのディフェンスはどうだったのか。なぜ日本代表がポゼッションを維持できたのか。これはJ SPORTSでの解説、村上晃一さんが仰ってましたが、短いパスで日本代表がつないだ結果、アイルランド代表はラッシュをかけられなかった、とのこと。

コンテストキックを蹴るにはパスをするよりも数秒とは言え、時間を必要とします。ラックでSHからパスをもらう選手がある程度深目に立っていれば、その時間を稼ぐことができます。アイルランド代表はそこへのプレッシャーをかけようと狙っていたはずです。(今となってはそのプレーを観ることができませんでしたので、あくまで想像ですが。)

しかしポゼッションを維持する日本は短いパスでフラットにアタックをしかけます。ラッシュをかけようにもテンポの良いアタックでラックからすぐにボールを出されてしまう、出ようにも出られないアイルランド代表。結果、日本代表が少しずつゲインする。それがまたアイルランド代表を混乱させる、という循環が生じていたと考えます。

準々決勝でもはや宿敵と呼んでしまいたい、南アフリカ代表スプリングボクスと対戦か、とどうしても先走ってしまうわたしたちファンですが、まだサモアスコットランドとの試合がある、と選手たちは口々に話してくれています。こういった点も2015年とは全く違いますね。わたしたちも冷静に受け止め、大会が終了した後に改めて爆発しましょう。

海外メディアの反応をもう少し集めて書きたいと思います。特にエディー・ジョーンズが何というか。興味深いですよね。

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